【実践コラム】帳資金調達に苦慮されている社長様へ


…資金調達力は説明力を養うことで向上します

・新店舗の出店資金が欲しい。
・仕入れの支払い資金が欲しい。
・人件費の支払い資金が欲しい。・・・

さまざまな場面で資金調達は必要です。
しかし、資金調達に絶対的な自信を持っている社長様はあまりおられません。
「どうすれば資金調達が上手くいくのか。」
ということは、社長様の大きな関心事のひとつです。

言うまでもありませんが、資金調達を成功させる最大の方法は「好業績を上げること。」です。
資金は経営の上手な社長様に集まります。資金が先か業績が先かという議論はありますが、まずは手元にある資金で最大限の業績を上げることが近道です。

業績の次に重要なことは、「上手に説明をすること。」です。
同じぐらいの業績であれば、自己アピールの良し悪しで結果に差が出ます。
初めてお付き合いを始めるときはもちろん、すでにお付き合いがある場合でも、「分かってくれているだろう。」「察してくれ。」というスタンスは禁物です。
「説明がくどすぎるかも。」と感じるぐらいで丁度です。
下記に金融機関に対する説明のポイントを挙げます。

◆自己紹介
世の中には悪意を持って金融機関に近づいてくる人がいます。
「自分を騙そうとしているのではないか。」と疑心暗鬼にかられると、服装や細かな所作まで気になってしまうものです。
まずは、自身が何者であるか、どのようなキャリアを積んできたのかを説明し、担当者を安心させてあげることから始めます。

◆実績の説明
金融機関にとっては、過去、および現在の事業実績が最も重要です。
決算書をポンと渡すだけでは不十分で、このような結果に至った理由(背景)も説明します。
この時に注意をしたいのは、専門(業界)用語を使いすぎないことです。
恥ずかしい話ですが、私は新入行員のとき、ある社長様が連発する「リューベ(立法メートルのこと)」の意味が分かりませんでした。
相手は業界のことを全く知らない新入社員という前提で、分かりやすく伝えるよう心がけます。
失礼かな?という遠慮は不要です。

◆将来の説明
申し分ない実績があれば将来の説明は薄くても問題ありません。
しかし、実績が不十分であればあるほど、将来の説明を熱心に行う必要があります。
十分な実績を上げられなかった要因を明確にしたうえで、今後どのように改善していくのかを提示できなければ、新たな融資は期待できません。

「資金調達に苦慮している。」というご相談のうち、半分は、やはり過去の実績から融資を受けることが難しい会社様です。
しかし、残り半分は、融資を受けられる実績があるにも関わらず、説明不足が原因で断られている会社様です。
貴社は後者の会社様ではございませんでしょうか。