【経営コラム】儲かる会社と儲からない会社の差は…


…ビジネスモデルの優劣と経営管理の上手下手です。

■儲かる、儲からない、様々なケースは…

○儲からない会社、そのケース1は…
月商が10万円で利益の出る会社はありません。
例え粗利益率が100%であっても、10万円の売上では、固定費を絶対に賄えないからです。(副業のこづかいなら別ですが…)
儲からない会社、そのケース1は、売上が足りない会社です。とにかく売上を上げるしか他に方法はありません。

○儲からない会社、そのケース2は…
ただ、我武者羅に売上のみを追いかけると、売上を作るために粗利益率を過度に落としたり、販促費や人件費などの販管費を過度に投入したり、売上の増加に伴う粗利益額の増加よりも、販管費の増加の方が多くなってしまう会社、儲からない会社、そのケース2に陥ります。

○儲からない会社、そのケース3は…
結局、儲からない会社は、そのケース2のシナリオを営々と続けている会社、儲からない会社、そのケース3です。

○儲かる会社、そのケース1は…
売上が伸びて、売上と粗利益率の積である粗利益額が膨らみ、なおかつ、その増加額が販管費の増加額を上回る会社が儲かる会社、そのケース1になります。

○儲かる会社、そのケース2は…
上記の粗利益の増加額の割合が、販管費の増加額の割合に比べて、圧倒的に大きな会社は高収益企業、たくさん儲かる会社、そのケース2になります。

■ビジネスモデルの優劣と経営管理の上手下手の問題に帰結します。

◆ビジネスモデルの優劣の差は…
○売上が伸びても、原価や販管費がそれほど増えない会社は高収益企業になります。
・売上が伸びた時、原価が比率として下がる、スケールメリットを享受できるビジネス
・売上が伸びた時、追加の原価をあまり必要としないコンテンツビジネス
・売上が伸びた時、販管費があまり増えない非労働集約型ビジネス
・原価や販管費の伸びに比して、単価が高いビジネス
○一方、売上が伸びる時、原価や販管費が売上の伸びに追従して膨らむビジネスは高収益企業には成り得ません。

◆経営管理の上手下手は…
○売上高・粗利益・販管費、この三つのバランスを計り、タイミングよく三つの関係を見直すための経営管理を確実に行えている会社は利益を出せます。
○上記の管理をしっかりできていない会社は、上手くいきません。儲かりません。

■儲かる会社にするためには…
1.売上が伸びても、原価や販管費がそれほど伸びないビジネスモデルにする。
2.売上高・粗利益・販管費、この三つのバランスを計り、タイミングよく三つの関係を見直すための経営管理を確実に実行する。

仮に同じ戦力で事業を行っても、その「ビジネスモデルや事業立地」(どのようなビジネスを、どのように行うか?)によって結果は大きく変わります。雲泥の差です。
社長は、常に自社の「ビジネスモデルや事業立地」を磨き込むことに最善を尽くさねばなりません。また、「進め方の程度加減」を計らねばなりません。これが経営管理です。
正しい目標「ビジネスモデルや事業立地」に向かって、「進め方の程度加減」を計りながら経営を進めていく指揮官が社長です。

『言うは易く行うは難し』ですが、経営学の基本中の基本です。この機会にご一考ください。

※銀行融資プランナー協会の正会員である当事務所は、クライアントに『お金の心配をできるだけしない経営を行ってもらう』ための新しい機能(=金融機関対応を含む財務の機能)を持つことを宣言いたします。我々は、『税理士』ではなく、『新・税理士』です。遠慮なくご相談ください。