【経営コラム】資金調達は貸し手の論理が優先します


〔×〕「お金は、お金が必要な時に借りる。」(借り手の論理・雨傘理論)
〔○〕「お金は、返済できそうな会社に貸す。」(貸し手の論理・日傘理論)

■金融機関は「お金の必要な会社・個人事業者様」に融資します。ただし、もう一つ条件があります。
融資ができる対象は、「返してくれそうな状況の会社」です。二つ目の条件を知らない社長様が少なくありません。

◆「お金は、お金が必要な時に借りる。」(借り手の論理・雨傘理論)とするお金に関する間違え常識がはびこっています。これは間違えです。

○お金が必要なら借りる、今必要ないなら借りない…一見常識的に見えるこの考え方は、借り手の論理です。だから、「雨が降ってきたから傘を貸してくれ」とする雨傘論が生まれます。金融機関に雨傘は一本もありません。(※救済的な制度融資・制度保証だけが雨傘です。)
○お金が必要な時にのみ金融機関に駆け込む(スポット対応)ことになります。
○「金融機関が追加融資を受けませんか?」と言ってきてもむげに断ります。
○「とりあえず自己資金ではじめて、必要になったら借ります。」と資産背景の無い創業者様も平気で言い放ちます。

すべて借り手の論理・雨傘理論です。間違えています。故に、お金に苦労します。下手をすると破たんします。これを財務無策・財務無知と呼んでいます。

「お金は、返済できそうな会社に貸す。」(貸し手の論理・日傘理論)が正解です。

○お金は返済できそうな会社に貸します。
○貸した後もしっかり対応してくれる会社こそ優です。
○「提案した追加融資は、素直に受けて欲しい。今は貸せるタイミングだ。」と思っています。
○「業績が悪い時にお金は貸せない。」

貸し手の論理・日傘理論です。

どっちが正しいのか?これを議論することに意味はありません。相対的に力の弱い小規模零細・個人事業者・創業者様は、貸し手の論理・日傘理論に従うしかありません。

■当事務所(銀行融資プランナー協会)が提唱する、小規模零細・個人事業者・創業者様向けの財務指針は、以下です。

1.金融機関借入は、借りられる時に借りられるだけ借りる。
2.借り入れを最大限活用して、手元資金を出来る限り潤沢にして維持する。
3.金融機関とは継続的・戦略的な関係を継続する。金融機関からは、借入れと返済、借り換えを繰り返しながら、手持ち資金の最大化を図る。

◆上記の1~3の実現には、継続的な財務活動が必要です。

○資金は、借入れた時から返済が始まる。借入れ・現金共に徐々に減少する。
○通常の運転資金は借りられるタイミングを計って借入れ・借換えを行う。
○投資や増加運転資金はタイミングを計って借入れを行う。
○状況によっては、いち早くリスケを実行して資金の流失を減らす。
○金融機関への状況報告を積極的に継続して行う。

これらは、小規模零細・個人事業者・創業者様が本来継続して行うべき財務活動ですが、このような継続的な財務活動を行っている会社・個人様は稀有です。財務無策状態が続いています。
大変危険です。

■銀行融資プランナー協会の『新・税理士』は、小規模零細・個人事業者・創業者様に必要な財務活動を業務としてお引き受けします。
税務顧問業務で整理した数値をそのまま活用して、毎月一定時間を費やして、上記の活動を継続的に行うことで、クライアントの財務無策・財務無知に起因する経営破たんを防ぐことができます。

今日も、多くの小規模零細・個人事業者・創業者様が、財務無策で苦しんでおられます。財務無策への事前対応を『新・税理士』にお任せください。

(相談者様)「目先の資金が必要です。」と相談に来られたクライアントに、(当事務所)「一年前から対応しておれば状況は違いました。それでも…最善を尽くします。」と回答しました。早めにご相談ください。

※銀行融資プランナー協会の正会員である当事務所は、クライアントに『お金の心配をできるだけしない経営を行ってもらう』ための新しい機能(=金融機関対応を含む財務の機能)を持つことを宣言いたします。我々は、『税理士』ではなく、『新・税理士』です。遠慮なくご相談ください。